Yoshinori Izutsu BLOG 井筒行政書士事務所

経営事項審査の完成工事高(X1)

経営事項審査の評価項目の一つに完成工事高 (X1) というものがあります。

これは建設業者の規模の評価をする項目となっています。

経営事項審査の評価項目は大きく5つありますが、その中でもこの完成工事高は

25%というもっとも大きな割合を占めています。


この完成工事高は、

審査対象事業年度とその前年度の2年平均、

または審査対象事業年度と前々年度までの3年平均

のどちらかを選択することができます。


ただし複数の業種を申請する場合、2年平均と3年平均を混在で申請することはできません。

1つの業種で2年平均を選択すると、その他の業種も2年平均を選択することになります。

例えば、建築一式と内装仕上を申請する場合、

建築一式を2年で計算すると、内装仕上も2年で計算することになります。

なので自社で主力となる業種や力を入れたい業種等を考慮して申請する必要があります。


また、建設工事の他にも販売等の兼業事業を行っている場合、この完成工事高の中には

その金額は含まれません。ですので兼業事業売上高が完成工事高に含まれては

いけませんし、逆に本来完成工事高に含まれるものが、兼業事業売上高に含まれ

ていると点数に影響が出てきますので注意が必要となります。





経営事項審査の総合評定値 P

経営事項審査は、最終的に総合評定値 P を求めることになります。

経営事項審査は、経営状況分析申請と経営規模等評価申請に分かれます。

それぞれの評点を、決められた方法で計算し、総合評定値 P を求めます。


以下の計算式で算出します。

P = X1×0.25 + X2×0.15 + Y×0.2 + Z×0,25 + W×0.15

X1 : 完成工事高

X2 : 自己資本額・平均利益額

Y   : 経営状況

Z  : 技術職員数・元請完成工事高

W  : 社会性等その他の項目


総合評定値 P は、会社や個人の建設業者単位で計算されるわけではありません。

申請する業種毎に、総合評定値Pが算出されます。つまり申請業種が1つであれば、

P点も1つ。申請業種が2つであれば、P点も2つ算出されるということになります。

例えば、建築一式と内装仕上工事を申請した場合、

建築一式は○○○点、内装仕上工事は△△△点という形で出てきます。


これは業種毎に異なった数値を使用する項目があるためです。

『 X2 ・ Y ・ W 』  の3項目は、複数の業種を申請したとしても、全て同じ数値が適用されます。

『 X1 ・ Z 』 の2項目は、複数の業種を申請した場合、それぞれの異なる数値が適用されます。


経営事項審査の審査手数料

経営事項審査を受けるには審査手数料が必要となります。

経営状況分析申請、経営規模等評価申請、総合評定値の申請それぞれに手数料が必要となります。

経営状況分析申請は登録経営状況分析機関に申請することになりますが、

大体13,000円前後必要となります。分析機関により様々なプランが用意されていることもあるので、

申請の方法や状況によっては手数料に違いが出てくることもあります。


登録経営状況分析機関については、下記をご参照ください。

http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000091.html


経営規模等評価申請と総合評定値の申請は、許可行政庁に行うことになりますが、

1業種であれば、10,400円+600=11,000円となります。

そして1業種増える毎に2,500円が加算されます。


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経営事項審査の有効期間

経営事項審査は、審査基準日時点の状況に基づき申請します。

審査基準日とは直前の事業年度の終了日、つまり決算日となります。

新たな決算を迎えると、その前の事業年度の決算に基づく経営事項審査は

受けることができなくなります。


経営事項審査には有効期間があります。

審査基準日から1年7か月となっております。

許可を受けた建設業者であれば、必ず事業年度終了後4か月以内に決算変更届を出す

ことになりますが、経営事項審査を受ける場合は余裕を持ったスケジュールで行っていく

必要があります。1年7か月というと十分であると思われがちですが、7か月間は大体手続きに

かかる期間となってきますので、実質約1年となります。


経営事項審査の有効期間が過ぎてしまうと、公共工事を受注できない空白の期間が生じて

しまいますので注意が必要となります。

建設業の経営事項審査

経営事項審査は、建設業者が公共工事を発注者から直接請け負おうとする場合、

必ず受けなければならない審査となります。

ただし経営事項審査を受けるためには、建設業許可を取得している必要があります。


国、地方公共団体、独立行政法人等が発注する公共工事を請け負いたい場合は、

それぞれの入札参加資格を取得する必要があります。

そしてその審査の中で基本的には客観的事項と主観的事項を審査され、その結果に

基づき順位付けや格付けが行われます。

その客観的事項に当たるものが経営事項審査となります。


そのため公共工事を請け負う建設業者は、毎年経営事項審査を受ける必要がありますし、

2年に一度等、それぞれの発注者毎に決められたタイミングで入札参加資格申請を行わなければ

公共工事を受注することが出来なくなってしまうので注意が必要となります。


一口に経営事項審査といっても、大きくは経営状況分析申請と経営規模等評価申請に分かれます。

経営状況分析申請は、決算書により財務状況等を審査します。

これは国土交通大臣の登録を受けた機関に申請することにより行います。

経営規模等評価申請は技術力等様々な項目を審査します。

これは許可を受けている行政庁に申請することにより行います。


経営事項審査における評価は、大まかに次のような項目となります。

○ 完成工事高 (X1)

○ 自己資本額・平均利益額 (X2)

○ 経営状況 (Y)

○ 技術職員数・元請完成工事高 (Z)

○ 社会性等その他の項目 (W)




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