2018年3月の記事一覧:Yoshinori Izutsu BLOG

2018年3月の記事一覧

建設業の営業所

建設業を営む場合、営業所が必要となります。
営業所とは、本店、支店、常時建設工事の請負契約を締結する事務所のことを言います。
しかし、実体のない単なる登記上の本店や建設業と関係のない業務のみを行う
本店等は営業所には該当しません。
また、資材置場や単なる作業場、事務連絡所等も建設業の営業所には該当しません。

建設業の営業所と言えるためには、いくつか要件があります。
○ 事務所の使用権限があること
○ 固定電話、事務機器、机等什器備品があること
○ 許可を受けた場合、標識を掲げること

財産的基礎・金銭的信用(建設業許可)

建設業の許可を受けるためには、財産的基礎・金銭的信用があることが求められます。

これは、請負契約を履行するために必要とされる水準であり、

対外的な信用を担保する要素の一つとなります。


特定建設業は一般建設業よりも請け負う工事の規模が大きいため要件は厳しくなっております。

発注者との間の請負契約で、その金額が8,000万円以上のものを履行することが可能な

財産的基礎を有することが必要となっております。


【一般建設業】

① 直前の決算において自己資本が500万円以上あること

② 500万円以上の資金調達能力があること (金融機関の残高証明書等)

③ 許可申請直前5年間許可を受けて継続して営業した実績があること (更新等)


【特定建設業】

許可申請直前の財務諸表においてすべてに該当する必要があります。

① 欠損の額が資本金の額の20%を超えていないこと

② 流動比率が75%以上

③ 資本金の額が2,000万円以上

④ 自己資本の額が4,000万円以上


※ 資本金は、要件を満たさない場合、申請までに増資することにより要件を満たすことが

  可能となる場合があります。

  自己資本は、必ず申請直前の財務諸表で要件を満たす必要があります。





専任技術者(建設業許可)

建設業許可を受けるためには、専任技術者を置く必要があります。

これは、建設工事に関する専門知識を持った人を置くことにより、

請負契約の適正な締結、履行を確保するためのものです。


専任技術者には誰でもなれるわけではなく、資格や経験を持った人がなることができます。

また業種ごとに資格は異なってきますし、一般建設業と特定建設業でも必要とされる資格、

経験は違ってきます。要件としては、特定建設業の方が厳しくなっております。


経営業務の管理責任者と同じように専任技術者も常勤が求められます。

経営業務の管理責任者が専任技術者の要件を満たしている場合、

兼任することが可能です。


【一般建設業の許可を受けようとする場合】

① 指定学科を修了し、高校卒業後5年の実務経験

② 指定学科を修了し、大学卒業後3年の実務経験

③ 指定学科を修了し、専門学校卒業後5年の実務経験

④ 指定学科を修了し、専門学校卒業後3年の実務経験(専門士、高度専門士)

⑤ 10年の実務経験

⑥ 有資格者

※ 実務経験に関しては、許可を受けようとする建設業に係る建設工事の経験が必要です。


【特定建設業の許可を受けようとする場合】

① 有資格者

② 一般建設業の専任技術者の要件を満たす

   +

  発注者から直接工事を請け負い、その金額が4,500万円以上であるものについて

  2年以上指導監督的な実務経験を有する者

 

 ※ 指定建設業については、①の有資格者しか特定建設業の専任技術者になることができません。

 ※ 指定建設業 : 土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、

            舗装工事業、造園工事業


許可の申請の際には、経験を証明する資料、経験当時・現在の常勤を証明する資料を準備する

必要があります。本当に経験があったとしても、経験を書面で証明することができなければ、

その人は専任技術者となることはできませんし、他に該当する人がいなければ、許可申請すら

出来なくなってしまうので注意が必要です。





経営業務の管理責任者(建設業許可)

建設業の許可を受けるための要件の一つに、経営業務の管理責任者というものがあります。

これは、常勤の役員の一人が、建設業者での経営経験を持っていることが必要となるものです。


具体的には、次のような経験となります。


① 受けようとする許可の業種に関し、5年以上の経営業務の管理責任者としての経験

② 受けようとする許可の業種以外の業種に関し、6年以上の経営業務の管理責任者としての経験

③ その他一定の地位のもと、5年または6年以上経営管理や補佐に従事した経験


実際に許可申請の際には、これらの経験があることを証明するために各種資料が必要となります。

経験を証明するために、法人登記事項証明書や確定申告書、工事の契約書等が必要となりますし、

常勤であることが求められるのでそれを証明するための資料も必要となります。


なお、注意を要するのは、最初にも記載しましたが、経営業務の管理責任者は常勤であることが必要と

なります。なので、住所が営業所から遠すぎる場合や、他の法令で専任が必要とされている場合は

常勤には該当しません。例えば、建設業とは別に建築士事務所等を経営しており、そちらで管理建築士と

なっている場合等は常勤とはなりません。ただし営業体、場所が同一の場合は兼任が可能となります。


社会保険加入の要件化を検討

建設業者の社会保険未加入の問題に関して、これまで国により加入促進、
対策等が図られてきました。一定の効果を上げているようですが今後も
更に厳しく対応されるようです。

現在でも社会保険に加入していない場合、公共工事の入札に参加できなかっ
たり、下請業者として現場に入れなかったりします。

現在、建設業の許可を受けるために社会保険の加入は要件とされていません。
ただし行政による指導はあります。

しかし、今後建設業の要件として、社会保険の加入を追加することを
検討されているようです。






建設業許可の要件

建設業の許可を受けるためには、法人であるか個人であるかを問わず
下記の5つの要件を満たす必要があります。

① 経営業務の管理責任者を設置すること

② 営業所ごとに専任技術者がいること

③ 財産的基礎又は金銭的信用ががあること

④ 請負契約に関して誠実性があること

⑤ 欠格要件に該当しないこと

5つの要件を全て満たす必要がありますが、そのことを書類で
証明する必要があります。もし要件はクリアできていても、
そのことを証明できる資料がない場合、許可を受けることが
できないので注意が必要です。


建設業許可の区分(下請契約の金額)

建設業許可の区分は営業所の所在地によるもの以外に、
下請契約の規模等によるものもあります。

これは、発注者から直接建設工事を請け負った者(元請)が、
下請に出す場合の金額により区分されます。

その金額が4,000万円以上(税込)の場合は、特定建設業となります。
  ※建築一式工事の場合は、6,000万円以上(税込)

これは、一社に出す金額ではなく下請に出す合計額となります。
また請け負う金額に制限はありません。あくまで下請に出す金額で
判断します。例えば1億円の工事を請け負ったとしても、全てを
自社で施工すれば問題ありません。

そして、特定建設業となるのは、発注者から直接建設工事を
請け負った元請業者となりますので、一旦下請に出された工事を
更に下請に出す場合は、金額の制限はありません。

特定建設業以外は一般建設業となります。

建設業許可の区分(営業所)

建設業を営もうとする場合、建設業の許可を受ける必要がありますが、
営業所の所在地によって、大臣による許可なのか、
都道府県知事による許可なのか違いがあります。

※営業所とは
   本店、支店、常時建設工事の請負契約を締結する事務所

① 大臣許可 → 2つ以上の都道府県に営業所がある場合
② 知事許可 → 1つの都道府県のみに営業所がある場合

もし、複数の営業所がある場合であっても、1つの都道府県内にある場合は
知事許可となります。

なお、受けている許可が知事許可であっても、工事の施工は
営業所の所在地以外の都道府県でも可能となります。
例えば、兵庫県知事の許可であっても、大阪府や愛知県での
施工は可能です。

附帯工事について

原則、建設工事を請け負う場合、
その建設工事に係る許可を受けなければなりません。

しかし、許可を受けた建設工事を請け負うとき、
その建設工事に附帯する従たる建設工事がある場合、
その従たる建設工事については許可を受けていなくても
請け負うことが可能となります。

① 主たる建設工事の施工により必要を生じた他の従たる建設工事
     (屋根工事の施工に伴って必要が生じた塗装工事等)

② 主たる建設工事を施工するために生じた他の従たる建設工事
     (電気工事の施工に伴って必要が生じた内装仕上げ工事等)


この附帯工事についても実際の施工の際には、一式工事と同様、
従たる工事に関する専門技術者(その専門工事の主任技術者となれる
資格を有する者)を置く必要があります。
それが無理な場合は、他の専門工事業者に下請けに出す必要があります。

建設工事の種類


建設工事は2つの一式工事と27つの専門工事に分類されています。

平成28年6月に法律が改正され、解体工事業が追加されたことにより29種類となりました。

種類.jpg




※一式工事とは

 一式工事とは、総合的な企画、指導および調整の下に土木工作物または建築物を建設する工事です。

 複数の専門工事が組み合わさっている場合や単一の専門工事であっても規模や複雑さにより個別の

 専門工事としては施工することが難しいものです。


一式工事の許可のみ持っている場合、個別の専門工事を請け負うことはできません。

請け負った一式工事に専門工事が含まれている場合は、その専門工事の許可を持っていなくても

次の場合は、施工可能となります。その他の場合は、他の専門工事業者に下請けに出すことになります。

○専門技術者を置く(その専門工事の主任技術者となれる資格を有する者)



建設業の許可が必要な場合

建設業を営もうとする場合は、建設業の許可を受けなければなりません。

それは公共工事であるか民間工事であるか、法人であるか個人であるか、
元請けであるか下請けであるかといったことは関係ありません。

ただし軽微な建設工事のみを請け負う場合は許可を受ける必要はありません。
では軽微な建設工事とはどういった工事でしょうか?

工事1件の請負代金の額が次の場合となります。
① 建築一式工事の場合 
     1,500万円未満の工事または延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事

② 建築一式工事以外の場合
     500万円未満の工事

   ※ 工事の完成を2つ以上の契約に分割して請け負う場合は、原則として
      それぞれの契約の請負額を合計したものとなります。

   ※ 材料が注文者から支給される場合は、材料費も含まれます。

   ※ 上記金額には消費税が含まれます。

軽微な工事のみを請け負う場合、許可を受ける必要はありませんが、業種に
よっては登録等が必要となる場合がありますので注意が必要です。
解体工事業や電気工事業等





経営事項審査の基準等の改正

平成30年4月1日から経営事項審査の基準等が改正されます。


大まかには以下の点の改正となります。


① W点のボトムの撤廃(社会保険未加入企業等への減点措置の厳格化)


    現在の制度上、社会性等(W)の合計値がマイナスとなった場合は、

    0点として扱われていますが、改正後は、マイナスのまま計算されます。


    これは、社会保険未加入企業や法律違反に対する減点措置を厳格化された

    ものです。



② 防災活動への貢献状況の加点幅の拡大


    現行制度上、防災協定を締結している場合、「15点」の加点評価ですが、

    改正後は「20点」に改められます。



③ 建設機械の保有状況の加点方法の見直し


    ○現行は、1台につき1点加算され最大で15点の加点となっております。

      改正後は、少ない保有台数でも加点されるようにテーブルの見直しが

      行われます。(最大は15点で変更はありません)


    ○自家用ダンプだけではなく、営業用ダンプも加点対象となります。



http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000161.html