Yoshinori Izutsu BLOG 井筒行政書士事務所

経営状況分析における財務健全性

建設業の経営事項審査において、経営状況分析(Y)という評価項目があります。

その中で、財務健全性を判断する指標があります。

1つ目は、自己資本対固定資産比率、2つ目は、自己資本比率です。


① 自己資本対固定資産比率

 これは、土地・建物や設備などの固定資産を取得する場合に、

 どの程度自己資本で賄われているかを判断する指標になります。

 固定資産を自己資本で調達することができれば、借入金等を返済することがないので、

 資金繰りを圧迫せず、財政上は健全性が高いと言えます。


② 自己資本比率

 これは、総資本の中で、自己資本がどの程度の割合であるかを示す指標となります。

 自己資本比率が高ければ、資金の調達手段が健全であると言えます。また自己資本が多ければ、

 その分借入金の返済等が必要ありませんので、資金繰りも楽になります。


上記2つの指標は経営状況分析(Y)の中で、財務健全性を判断するために使われますが、

自己資本を充実させることは、X2の自己資本の評点をアップさせることにもつながります。




経営状況分析における収益性・効率性

建設業の経営事項審査において、経営状況分析(Y)という評価項目があります。

その中で、収益性・効率性を判断する指標があります。

これは投下した資本をどれだけ効率よく運用し利益を上げているか、

また、どれだけ効率良く売上高から利益を上げているか等の

財政、損益それぞれの側面から利益率を判断するものになります。


そのための指標として、

①総資本売上総利益率

②売上高経常利益率

があります。


経営状況分析における負債抵抗力

建設業の経営事項審査の評価項目の中で、経営状況分析(Y)というものがあります。

その中で負債抵抗力というものがあります。

これは、負債が多すぎないかまたはそれに伴う支払利息が多くなっていないかを

評価する項目となります。


そのための指標として、①純支払利息比率と②負債回転期間があります。

経営状況分析(Y)に与える影響は、この2つのみで、41.3%となっていますので

かなり大きくなっています。負債や支払利息を減少させることはとても大きな意味を持ちます。


① 純支払利息比率

     売上高に対して、実質的な利息の負担額(支払利息-受取利息配当金)がどれだけあるか。


② 負債回転期間

     負債の合計額が平均月商の何ヵ月分になっているか。

  もちろんこの期間が短い方が負債に頼っていないということで評点は高くなります。


経営事項審査の経営状況分析(Y)

建設業の経営事項審査の評価項目の中で、経営状況分析(Y)というものがあります。

これは決算書等を基に財務状況等を評価し点数化するものです。

総合評定値(P)の中では、20%の割合を占めています。


審査項目については、大きくは4つのカテゴリーがあり、それぞれ2つの指標があります。

かっこ内の数字は、寄与度と言い、経営状況分析の中でそれぞれの指標が、

どの程度影響があるかを示しています。


◇ 負債抵抗力

 ① 純支払利息比率 (29.9%)

 ② 負債回転期間 (11.4%)


◇ 収益性・効率性

 ③ 総資本売上総利益率 (21.4%)

 ④ 売上高経常利益率 (5.7%)


◇ 財務健全性

 ⑤ 自己資本多対固定資産比率 (6.8%)

 ⑥ 自己資本比率 (14.6%)


◇ 絶対的力量

 ⑦ 営業キャッシュフロー (5.7%)

 ⑧ 利益剰余金 (4.4%)



建設業における技術者制度

建設業の技術者制度における技術者の内容は複数あります。

建設業許可の要件の一つである専任技術者、工事現場に配置される

主任技術者・監理技術者。また経営事項審査において評価される技術者。

契約や現場それぞれの場面において必要とされる技術を担保する技術者の

制度ですが、それぞれ名前も微妙な違いなので、一見すると分かりにくい面も

あります。


求められる1級、2級等の資格要件はそれぞれ類似、同様な場合が多いです。

また専任技術者は基本的には、営業所に専任が求められますし、配置技術者は

工事によっては専任が求められるものもあります。


また専任技術者、経営事項審査における技術者は、出向者でも可能ですが、

現場の配置技術者については出向者は認められていません。


複雑な技術者の制度ですが、適切な個所に適切な人材を配置することが大切ですし、

会社内でどのような人材が在籍しており、またどのような人材が求められているのか

把握しておくことも重要となります。



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